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徳川るり子の細腕感情記Ⅱ

2016年8月4日

何ゆえ、エディンバラではミリタリー・タトゥーが行われますの?


徳川るり子

愛するお父様へ

前文お許しくださいませ。

お父様、お変わりございませんでしょうか? わたくしが通っております英語学校では、各先生方が主催者となって、毎月さまざまなアクティビティや校外学習といったイベントが企画されています。ダンス教室やパブでの交流会、ウォーキングツアー、週末を使った短期旅行などがあり、わたくしはクラスの友人たち数人とともに、8月5日~27日まで行われる「エディンバラ・ミリタリー・タトゥー」の鑑賞旅行に1泊2日で参加することにいたしました。エディンバラは、先月日本から来た友人と訪れたばかりですが、ぜひもう一度行きたいと思っておりましたので、とても楽しみにしている次第です。

さて、このエディンバラで行われるミリタリー・タトゥー、わたくしは今回初めて耳にしたのですが、一体どのようなイベントなのでしょう? 調べてみることにいたしました。

ミリタリー・タトゥーの事務局「The Tattoo Office」に問い合わせてみますと、広報担当の女性が親切に対応してくださいました。彼女のお話では、正式名称を「Royal Edinburgh Military Tattoo」といい、もともとはスコットランドの伝統衣装に身を包んだ軍楽隊や兵士がパレードを行うイベントだったとのこと。毎年8月にエディンバラ城のエスプラナード広場で開かれ、現在ではスコットランド以外にも他国の軍楽隊が参加し、多種多様な音楽、ダンス、光のショーなどを楽しめるのだとか。…聞いているだけで、ワクワクしてまいりました!

ちなみに、「タトゥー」とは「刺青」ではなく、軍隊の「帰営の合図」を起源とする言葉だそうです。軍楽隊の方はかつて、ドラムやトランペット(スコットランドの場合は伝統楽器のバグパイプになります)で「帰営の音楽」を演奏して、任務の終了時刻を兵士たちに知らせていたのだそうです。そうした歴史から、軍楽隊が演奏する音楽で行われる軍隊のパレードやパフォーマンスなどを「タトゥー」と呼ぶようになったとおっしゃっていました。

エディンバラで最初にミリタリー・タトゥーが開催されたのは、1949年のこと。そのときはエディンバラ城のふもとにあるプリンシス・ストリート・ガーデンズが会場だったようです。第二次世界大戦後の復興期だった当時、「スコットランド市民を楽しませ、活気づけるイベントを企画してほしい」という依頼を政府から受けたスコットランド軍隊が発案。翌1950年に、現在の「Royal Edinburgh Military Tattoo」と名付けられ、それ以降はエディンバラ城のエスプラナード広場で開かれるようになったとのことでした。第1回の開催以降、どのような天候でも一度も休演したことがないのだそうです。

このミリタリー・タトゥーでは毎年テーマが決められており、今年のテーマはエリザベス女王陛下の90歳を祝した「Tunes of Glory」。きっと例年以上に盛り上がることでしょう。わたくしが鑑賞するのは、盛大な花火が打ち上げられるという土曜日の夜の公演です。ロンドンに戻りましたら、感想をお伝えいたしますね。それでは今日はこのへんで。お母様にもよろしくお伝えくださいませませ。

かしこ
平成28年8月1日 るり子


とくがわ・るりこ◆ 横浜生まれのお嬢様。名門聖エリザベス女学院卒。元華族出身の25歳。あまりに甘やかされ過ぎたため、きわめてワガママかつ勝気、しかも好奇心(ヤジ馬根性)旺盛。その性格の矯正を画する父君の命により渡英。在英1年10ヵ月。ホームステイをしながら英語学校に通学中。『細腕感情記』(平成6年3月~平成13年1月連載)の筆者・徳川きりこ嬢の姪。
 

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