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2013年7月4日 No.786

●サバイバー●取材・執筆/根岸 理子・本誌編集部

 

『怪談』誕生
小泉八雲とその妻、セツの物語

ハーン(小泉八雲)とセツ夫妻。ハーンは、やはり左眼を隠すポーズをとっている
(熊本時代に撮影されたもの)。

 

日本の「こわい話」として、広く知られる『耳なし芳一』。
それは、日本に帰化した英国人、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が
妻のセツとともに生み出した作品であった。
19世紀末に「八雲立つ」出雲の地で出会い、強い絆で結ばれることになった、
ある夫婦の美しい物語をご紹介したい 。

 

110年前に生まれた、こわい話

 

 耳だけを落武者の幽霊に奪われてしまう、盲目の琵琶法師を主人公にした『耳なし芳一』。この話とともに、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の名を知らない、という日本人は少ないのではなかろうか。
『知られざる日本の面影』(1894)、『怪談』(1904)などを著し、19世紀末から20世紀初頭にかけて「日本」を海外に知らしめた人物である。帝国大学文科大学(現在の東京大学)で、夏目漱石の前任者として講義を持っていたことでも知られる。
不思議な縁により、彼の妻となった小泉セツは、日本に古くから伝わる話をハーンに語ることで、彼の執筆活動に多大な貢献を果たしたといわれている。
東京や横浜などと異なり、外国人が外を歩くと、その姿を見ようと人だかりができるような島根の松江という土地で、ハーンと知り合うことになったセツとは一体どのような女性だったのか。まずは、日本に来るまでのハーンの姿を追ってみよう。

 

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