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砂漠からやってきた スーパーフード

サボテン
~CACTUS~

■キヌアやチアシード、アサイーベリーなどの産地として、食品業界が熱い視線を注ぐスーパーフードの宝庫、南米からやってきた次なる注目株がサボテンだ。トゲトゲしいサボテン(Cactus)が食用としてどのように巷に広まりつつあるのか、ブームの現状を探ってみた。

2016年6月30日 No.939

古代の健康食

「砂漠で遭難したならサボテンを食べて水分を取れ」と、非常時の水分摂取源として役立つ植物であると記憶に刷り込まれているが、冒険家になって砂漠で遭難するという憂き目を見ずとも、サボテンは積極的に食べておくべきスーパーフードであるらしい。
砂漠の過酷な乾燥や寒暖差に耐え、驚異の水分保有力と生命力を持つサボテン。中でも14世紀の古代アステカ時代から健康野菜として食されているのが「ウチワサボテン」(Nopal、Prickly Pear Cactusとも呼ばれる)だ。カルシウム、カリウムなどの豊富なミネラル、食物繊維、アミノ酸、ビタミンCなどを多く含み、近年の研究では、糖尿病や二日酔い、日焼けによる肌へのダメージを予防する効果もあるとされている。
主な産地のメキシコでは、トゲをとって=写真下=売られている。葉様の部分は切るとネバネバとして味には酸味があり、千切りにして野菜同様サラダや炒め物などに、ミカンほどの大きさの赤紫色の果実は、他のフルーツ同様、そのまま食べたりジュースにしたりして、日常的に食されている国民食品だ。

ココナツ・ウォーターに取って代わる!?

© Diógenes

「Wahaca」の「Cactus & Courgette Burritos」。
ブリトー、トルティーヤチップス、
サルサが付いて6.95ポンド(持ち帰り用)。
店内メニューにはサボテン入りタコスもあり。

左:Tymbark Cactus
1Litre 1.19ポンド
www.tesco.com
右:True Nopal Cactus
Water 330ml 1.69ポンド
www.ocado.com

ロンドンでは、この古代アステカの知恵を、健康に気を使うロンドナー向けにオシャレにアレンジしてメニューに取り入れる店が登場している。
ファッショナブルな若者が集うメキシカン・レストラン「Wahaca」では、夏の限定メニューに「Cactus & Courgette Burritos」を発売。トレンドに敏感な常連客らが「今日のランチはサボテンよ」なんて話していそうな、洒落た店構えのオックスフォード・サーカス店へ足を運んでみた。食べる前にまずはサボテンの姿を確かめるべく、ずしっとなかなかの重量感があるブリトーを半分にカットしてみる。「ん? どこにサボテンなんて入っているの? これ…かな? これだ!」と、ようやく見つけたのは幅約7ミリ、長さは2センチほどにカットされたサボテン。コンニャクのような柔らかさで、かすかに酸味がある。料理名にサボテンの名を冠するほど大量に入ってはいないものの、時より感じるクニャっとしたサボテンの歯応えがいいアクセントになり、コジェットやお米、フェタ・チーズとの相性も良い。
一方、フィット・フード専門店「CRUSSH」からは、サボテン入りスムージー「Detox Cactus」(小3.80ポンド)が登場。パイナップル、低脂肪ヨーグルト、サボテン、バナナ、ライムなどをブレンドしたヘルシーなドリンクは、多忙なロンドナーに好評のようだ。
さらに、今巷で大人気のココナツ・ウォーターに取って代わるか!? と期待されているのが、サボテン・ウォーター。ウチワサボテンの果実「トゥナ」(Tuna)から搾った果汁は、栄養素を多く含むもカロリーはココナツ・ウォーターの半分という謳い文句で、急成長中の健康ウォーター市場に参入した。
メキシコ食品を扱うオンライン・ショップ(www.mexgrocer.co.uk)では、サボテンの瓶詰めや、サボテン入りコーン・トルティーヤなども購入可能。生命力に満ち溢れたサボテンを食生活に取り入れてみては?


(文/ネイサン弘子)

 

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