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ぶらりんぐロンドン

ジャーニー編集部がロンドンの街をぶらりとレポート

貝殻で埋め尽くされた謎の地下洞窟、シェル・グロット

イングランド南東部にある海辺の町、マーゲイト(Margate)。ロンドンからは電車で約1時間半、コーチで約2時間半。英国を代表するヴィクトリア朝の画家ターナーが愛し、海辺に建つ宿に滞在して、そこから見える風景を描いた地として知られています。

今回向かうのは、貝殻で埋め尽くされた地下洞窟「シェル・グロット(Shell Grotto)」。駅からは徒歩20分、コーチ停留所からは徒歩15分ほどで到着。その昔、ヨーロッパ大陸へグランド・ツアー(長期旅行)に出かけた地元の裕福な紳士が、カタコンベ(地下墓地)に刺激を受けて、道楽の一環として真似てつくったと言われていますが、詳細は謎に包まれています。

「GROTTO」と大きく書かれた白い建物は、様々な種類の貝殻や、貝殻でつくられた小物・アクセサリーなどが並ぶショップになっていました。この店の奥に、地下へと続く階段があります。スタッフに声をかけ、入場料4ポンド(大人)と地図をもらったら、いよいよ真っ暗な洞窟へ降りていきます。

洞窟は全長約30メートル。通路は人がひとりすれ違える程度で、とても狭いです。壁はもちろん、天井まで一面に貝殻がびっしり。その数、なんと460万個! 花や植物のほか、幾何学的な模様が貝殻で表現されています。これらの貝殻はすべてマーゲイトの海岸から運ばれたものだそうです。

1835年、ここに暮らしていた住人が池をつくろうと庭を掘ったところ、この謎の貝殻づくしの洞窟を発見したのだとか。それ以来一般公開されていますが、長期間にわたるガスランプの点灯により、もとは白く輝いていた貝殻も、現在のように煙で黒ずんでしまいました。繊細なものであるため、修復するのは難しいとのこと。


壁に近づいてみると、こんな感じです。大小、種類も様々な貝殻が組み合わされて、壁を覆い尽くしています。よく見ると、ちょっと気持ち悪い…。所々にハート型の石が埋め込まれていて、建設に女性が携わっているような気がしました(それともロマンチックな男性?)。

最奥にある、不気味な雰囲気の漂う「Altar Chamber(祭壇部屋)」。祭壇のようなものが設置されており、ここで「宗教的な秘密の儀式が開かれた」「魔女集会が行われていた」などと言われていますが、真実はわかりません。ちなみに、心霊写真は撮れませんでした(筆者は霊感ありません)。天井や壁の一部がきれいに修復され、貝殻がなくなっていますが、これは第二次世界大戦中に空爆で被害を受けたためだそうです。

近年、再開発中のマーゲイト。ターナーが滞在した宿の跡地には、2011年に「ターナー現代美術館(Turner Contemporary)」がオープン(中央奥の建物)。美術館の前に建つ、時計塔のある白い建物は「ビジター・インフォメーション・センター」です。写真撮影時は引き潮。むき出しになって乾いた地面の上に、たくさんのボートが転がっている(?)のが何だか面白かった。

ターナー現代美術館のカフェからの眺め。ちょっと変わったものが好きな人は、ぜひこの謎のシェル・グロットを訪れてみては?(編集部 ナカコ)

 

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