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先進諸国の中では比較的、個人間の『経済格差』は大きくないと考えられてきた日本だが、その評価に疑問符がつきつつあるとし、「ガーディアン」紙が解説を試みている。
 世界的な金融複合企業「クレディ・スイス」の調査で、日本は10万ドル(約7万8000ポンド)の個人資産を有する人口の割合が、世界平均の7倍という高いレベルを維持。その一方で、年商1兆円規模の大企業トップの平均年収は米国の10分の1、英国の5分の1に留まり、上場企業のトップの平均年収も1億円に届かないとされている。
 富の分配が劇的に促進されるきっかけとなったのは、第二次世界大戦での日本の敗戦だ。これを機に財閥は解体され、その後のめざましい経済成長の中で国民全体の生活水準は格段にアップした。さらに、医療分野の進歩もあって、国民の平均寿命は女性で87歳、男性で80歳と世界でも常に上位となるに至っている。
 しかし、ここにきて、日本で実現されようとしていると考えられてきた『平等主義』は大きく揺らぎ始めているという。
 理由のひとつとして、急速に進む高齢化社会が挙げられている。出生率の低下とあいまって、減少する一方の就労人口で、今後、増加するばかりの年金や医療費への負担をどうまかなっていくか―。政府も有効な策を打ち出すことができずにいる。
 また、1990年代にバブルが崩壊し、終身雇用制度が保障されなくなり、勤勉で忠誠心の高い『サラリーマン』の立場が不安定になってしまったことも経済格差の拡大を招く要因のひとつとなっている。アルバイトや契約社員といった非正規雇用という形態で働くことを強いられる雇用者の増加は、格差拡大に直結。統計では、いわゆる「正社員」と比較すると、同じ時間あたりの賃金が非正規雇用者の場合、男性で45%、女性で31%もの開きがあるとされている。
 なお、経済格差問題とは直接関連づけられてはいないが、『過労死』に代表される、劣悪な労働環境の改善も、日本が早急に取り組まねばならない問題だと指摘されている。
 経済格差を縮小するという約束が果たせていない安倍首相に対して、批判は一層高まりそうだ。

 

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